シスターコンプレックス

  19, 2016 13:40
第124幕









ガチャッ









124-1 
ひより「あれ?シキ兄さん帰ってたの。」






124-2 
シキ「ああ…ひよりか…。」


ひより「おかえりなさい。今日は早かったのね。」
シキ「そうだな。」
ひより「夕飯はまだ?よかったら温めてくるから食べない?」
シキ「ひより。」







124-3 
シキ「お前…好きな人はいるのか。」







124-4 
ひより「え?なに?突然」


ひより「思春期の娘を持つ不器用な父親のようなぶっ込み具合ね。」
シキ「いや仕事中からずっと気になってて…。」
ひより「仕事中は仕事に集中して。」




124-5 
シキ「いないのか?好きな人とか…恋人とか。」








124-6 
ひより「う〜ん…好きな人ねえ……」







124-5 
シキ「……恥ずかしがらなくとも素直に「お兄ちゃん♡」と答えてくれていいんだぞ。」






124-7 
ひより「ねえわ。」

シキ「そんな…?!前はよく言ってくれたのに…?!」
ひより「いつの話だよ。家族とコミュニケーション取らないばっかりに記憶が17年前でストップしてない?」





124-8 
ひより「でもその様子だと兄さん、私が結婚する時ショックで泣いちゃうんじゃないかしら?」






124-9 
シキ「けっ…?」






124-10 
シキ「そうか…お前もいつかは嫁に行ってしまうんだな…。ということはいずれ結婚式も……。…結婚式か…。」










124-49 
式の前、身支度を整えたお前に私はきっと一度会いに行くんだろうな…。


ひより「ん?なんか始まったよ?なんだこれ?」






124-12 













124-13 
シキ「ひより。」






124-14 
ひより(シキ裏声)「シキ兄さん……。」






124-15 
じっと見つめ合う私とひより。言葉はもういらないのだ。これから始まる新しい人生を笑顔で歩んで行ってくれたなら、それ以上の幸せはないのだから。
だがしばらくして、ひよりが口を開く。


ひより(シキ裏声)「兄さん。」






124-16 
ひより(シキ裏声)「今まで……ありがとう…。」








124-17 
シキ「!!!!」












124-18 
シキ「………っく……グス……すん…」
ひより「え?ちょっと兄さん泣いてる?マジで?」





124-7 
ひより「もしかして妄想?シキ兄さん結婚式の妄想してる?すっごいだだ漏れだけど大丈夫?」

シキ「いや…すまない…。少し想像しただけで泣けてくるとは……ふふ、まくらこのこと言えないな。」
ひより「ほんとだよ。」





124-19 シキ「あ、いや待てよ……途中退場もいいな…」






124-4 ひより「おっとぉ…?」















124-21 
ひよりの晴れ姿を一目見て、式の最中にそっと抜け出す私。







124-22 
しかし後ろから追ってきたひよりに呼び止められる。
ひより(シキ裏声)「待ってよ兄さん!!」





124-23 
ひより(シキ裏声)「どうして……!どうして行っちゃうの!まだ途中なのに!」







124-24 
シキ「ひより……お前の幸せそうな姿を見れたら、私はそれでもう十分だ。元気にやっていくんだぞ…。」







124-25 
ひより(シキ裏声)「そんな…!ダメ!」
雨の中駈け出すひより。純白のドレスが瞬く間に汚れていく。






124-26 
シキ「来るんじゃないひより!泥だらけになっては式場に戻れないだろう!」







124-27 
ひより(シキ裏声)「いやよ!!だって…まだ…私…!」





124-28 
ひより(シキ裏声)「兄さんに伝えたいこと…!何一つ言えてないもの…!!」







124-29 
ひより(シキ裏声)「…兄さん…!あの…あのね……ッグス」
零れ落ちる涙をひよりが乱暴に拭った時、土砂降りだった雨がパタリと止んだ。雲間から覗いた太陽の光が柔らかくひよりを照らし出す。
そしてひよりは少し寂しそうに微笑むと、こう言うのだ。






124-30 
ひより(シキ裏声)「私、ずっとシキ兄さんがいてくれたから寂しくなかったよ…。今まで育ててくれて、ありがとう…。」






124-31 
シキ「!!!!!」







124-33 
シキ「あーー……グスッ…全米が泣く」
ひより「泣いてたまるか」

ひより「兄さんまた?またなの?」
シキ「ははは、すまない。私も30だ、さすがに涙腺が弱ってきたな。」
ひより「私が言いたいのは涙もろいところじゃないんだけど…。」



124-4 
ひより「というか兄さん、さっきから裏声で私を演じるのやめt」





124-34 
シキ「ん?途中退場がありなら……遅刻もまた…?」






124-20 














124-25 
式も無事に終わり誰もいなくなった式場でただ一人、来るはずの兄を待つひより…。






124-36 
あたりはすっかり暗くなり、もう今日は会えないかもしれない、そう諦めかけた時だった。






124-37 
ドドドドドドドド※効果音シキ






124-38 
シキ「ひよりーー!!!!!」





124-39 
ひより(シキ裏声)にっ兄さん…?!」






124-40 
ひより(シキ裏声)「兄さーーんッ!!!」









124-41 
シキ「すまなかったひより……仕事が長引いてな…お前の晴れ舞台を見てやれなかった…。」
ひより(シキ裏声)「いいのよ兄さん。こうして来てくれて嬉しいわ。」





124-42 
シキ「ドレス……綺麗だな。とてもよく似合っている。」







124-43 
ひより(シキ裏声)「えへへ…!ありがとう兄さん」






124-44 
シキ「……幸せに…暮らすんだぞ……ひより。」





124-45 
ひより(シキ裏声)「……うん!!」







124-46 
シキ「……これは…主演男優賞だな…。」
ひより「お前が主演なのか。」


シキ「やはりここは兄らしくビシッと決めた方がいいのではないかと思うんだが、ひよりはどう思う。」
ひより「心底どうでもいいと思う。」
シキ「そうか…けど兄さん、一度でいいからお前に「ありがとう」と言われたくてな。」
ひより「気持ちはわかるけどここまでオープンに欲求を晒け出されると言いたくても言えなくなるわ兄さん。」
シキ「む……難しいな。もっとうまい演出であれば言えるようになるか?」
ひより「兄さん、演出の問題じゃない、兄さん。話聞いて。」






124-47 
シキ「そうだ!!私が式に間に合わないとひよりに思わせておいて、実はサプライズ!突然会場のモニターに中継が繋がり上空にあるヘリコプターから私がパラシュートで降りてきて会場に花束を持ってとうちゃk」
ひより「兄さん、兄さん。」





124-7 
ひより「もういい。」





124-5 
シキ「…………はい。」







124-50 
こんな長男にヘタレ次男。この家を守るため当分嫁には行けそうもねえ。そう悟った長女ひよりであった。


兄達に安心して家を任せられるようになるその日まで…
頑張れ!ひより!

負けるな!ひより!




↓↓続く( ´ ▽ ` )ノ↓↓

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Comment 2

角付きの人  

ひよりちゃんごめん(笑いの)涙で画面が滲んでるよ
腹筋が色々デンジャーになってるよ

しかしそうかーひよりちゃんの好みはリオルさんかー
普段ツンツンツッコミ役のひよりちゃんがリオルさんにはデレるのかと思うと胸熱ですわ
見てみたいw


それはともかく女史の撮られるSSは毎回ほんと秀逸ですなw
文面とすごくマッチしているというか、web漫画見てるみたい

Edit | Reply | 
布団まくらこ  

角付きの人さん〜!!!

コメントありがとうございます!!!(=´∀`)人(´∀`=)

> ひよりちゃんごめん(笑いの)涙で画面が滲んでるよ
> 腹筋が色々デンジャーになってるよ
> しかしそうかーひよりちゃんの好みはリオルさんかー
> 普段ツンツンツッコミ役のひよりちゃんがリオルさんにはデレるのかと思うと胸熱ですわ
> 見てみたいw

腹筋大丈夫ですか!うわ!すごい割れてますよ!オルシュファンに見せに行きましょう!!
リオルさんってフランクなのにめっちゃ仕事できる人だと思うんですよね…!
ひよりは仕事は出来るけど性格キツめなので、リオルさんのそういうところに憧れてるんだと思います( ´ ▽ ` )
二人っきりとかになったら…どうなるんだろう…!!私も見たい( ´ ▽ ` )

> それはともかく女史の撮られるSSは毎回ほんと秀逸ですなw
> 文面とすごくマッチしているというか、web漫画見てるみたい
うひゃああああとても嬉しいです!!!
FF14の表情の変化がすごい作り込まれているのはもちろんなんですが…
なぜかひよりは何もしなくても表情豊かなのでいつも助けられています!
本当に何でだろ…w

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